Excès, et Marges.

「余白への書き込み」

世の百合漫画市場も相当に賑わっているそうだが、こういったリストを見るとその理由がわかる。 簡単に言えばpixivで活動していた同人作家が商業誌に引き抜かれ始めたからである。pixivやtwitterで評価が確立されている作家を早く引き抜き土俵を移させた方が…

飢えた子供をまえに

ノーベル賞を期に、俄に「基礎科学は役に立つか」という議論がなされている。これに際して3年前に書いた記事を再掲する。 宇宙兄弟を読んだ。好みではないが面白い作品だ。その中で一つ気になるシーンがあった。 JAXAの試験を受ける主人公たちにある課題が…

三ヶ月でTOEICのスコアを100点アップして800点オーバーしたので勉強法をまとめてみる①

会社の英語教育でTOEICを受けました。とりあえず「3ヶ月で800点オーバー」を目標にし、無事達成したので勉強法・思ったことについて書こうかと思います。 結果は以下のとおりです。 4月:L340/R350 T6907月:L395/R430 T825 800点オーバーのためにやるべきこ…

バカロレアに見る小論文作成術・後編

模範解答 序論 平等によって自由が脅かされるかどうかを問うことは、平等が自由を侵害し得るかどうか、また反対に、ある不平等が自由を助長し得るかどうかを問うことである。 一般的に、フランス共和国の標語*1に見られるように、われわれはこれら2つの観念…

バカロレアに見る小論文作成術・前編

この画像は衆議院議員で日本共産党准中央委員である堀内照文氏が先日ツイッターに投稿したものである。堀内氏は子どもの文章が「画一的」なものとなることを案じていたようだが、問題の所在は文章の画一性だけにあるのだろうか。というより、画一性を問題視…

投票について

参院選が近づいている。特に若者に対する投票の呼びかけが各識者をはじめ俄に行われるようになってきている。 その理由はさまざまだが、近頃目につく理由の一つに「生き方」というものがあった。要するに「誰に投票するかはその人の意思決定そのものであり、…

サイトまとめます

ブログ以外の活動もまとめようと思うので、このブログは以前作ったサイトの一部にします。 constative.wordpress.com

雑感

「戦場を前に――その中にいながら」 かつてない不安に辟易している。来月から僕は人文系の修士課程に進学する。 社会が用意した四年間の中で成熟し損なったという事実が、進学という岐路により否応無しに現前しているように思える。やることなすことに熟慮と…

V.フランクル『それでも人生にイエスと言う』

フランス語で「急いでいます」はJe suis pressé(e)という。受動態なので、直訳すれば「私は急かされています」となるだろうか。 先日、V.フランクルの『それでも人生にイエスと言う』を読んだ。大学に入学するはるか昔にもらった本で、タイトルを一瞥してど…

他者と共に生きる

年末だ。近頃めっきりブログを更新しなくなったが、それにはいくつかの理由がある。 一つは修士論文の執筆作業に追われてまったく暇がなくなってしまったこと。二つ目は、そうした多忙の中、なんらかの事象を前にしてじっくりと分析をしたり、あるいは黙々と…

kamikaze

フランスで起きた同時多発テロ事件を受け、現地の各メディアはさかんに報道活動を行っているが、フランスでは一昔前から自爆テロを「kamikaze」と表現している。実際、Le mondeのホームページで「kamikaze」と検索すると今回の件に関する記事がいくつか引っ…

ミスについて

信頼を獲得するには以下の2つを守るようにすべし、とどこかで見たことがある。 大きなミスはしない 小さなミスは即座にリカバーする 僕もこの考えに概ね同意するが、これに加えて「ミスの頻度」を勘定に入れる必要があるように思う。つまり、同じ仕事を目の…

コストパフォーマンス

随分前の草稿だ。 ------------- 僕が大学院に進学したとき、「もっと勉強したい気持ちもあるけど、ウチはお金が無いから院進学はちょっと、、、」という声を度々耳にした。もちろん、金銭以外の理由があってのエクスキューズなのかもしれない。しかしながら…

『フラット化する世界』考

ジムに行く日は必ずエアロバイクを使って運動する。概ね一時間ほど漕ぎ続けるわけだが、なんの視覚的刺激もなしにひたすら単調な運動をするのはしんどいので、以前はiPadで動画を見ていた。見ている動画は概ねディスカバリー・チャンネルやナショナルジオグ…

非運動系の身体

就活が終わってから一ヶ月半、週3回ペースでトレーニングジムに通い、筋トレと有酸素運動を続けている。まだ一ヶ月なのであまり数値上の変化はないが、初心者にとっての運動の難しさがいくつか見えてきたように思う。総じて言えば、未だ運動に適した身体に…

デモと教条

今年は戦後70年*1だが、戦争の語り部が年々減少しているというニュースをちらほら見かけた。確かに僕自身、小学生の頃を思い出しても戦争の語り部の話を聞いたことはなかったはずだが、終戦を成人後に迎えた人なら、今や若くても95歳、当時であっても8…

価値観と幸福

「シロガネーゼ」が「おひとり妻」となる理由 別に日経ビジネスオンラインの記事をうのみにするつもりはないが、一方で未だ将来の配偶者を年収で足切りする人は多いようだ。僕としては、そういう人がどのように恋人の年収を聞き出すのかが気になるところであ…

文系院生のための就活マニュアル:結論・補遺編

数回にわたって長々と書いてきた就活体験記も本稿が最終回となります。このエントリでは結論および今までのエントリの補遺を書きます。 結論 まず、何度か言及してきたことですが、就活マニュアルと題し今まで書いてきたことの中で一番重要なポイントを述べ…

文系院生のための就活マニュアル:GD・面接編

院生であれば、日頃の議論や発表を通じて、持論を筋道立てて話すことには慣れているのではないかと思います。その能力は就活で重要であるにもかかわらず、それがきちんとできる学生は少ないので、是非それを立脚点として論を展開するように心がけてください…

文系院生のための就活マニュアル:自己分析編②

前回のエントリでは理念的な部分を説明しました。本エントリでは、自分のアピールポイントを個別的なエントリーシートでどのように表現していくかについて書きます。 エントリーシート 前回のエントリに書いた作業を通じてある程度自己PRの材料が揃ったら、…

文系院生のための就活マニュアル:自己分析編①

多くの就活本が既に同様のことを書いていますが、就活における自己分析を定義するとすれば、それは「ESや面接においてアピールとなりうる自分の資質を見極め、それを裏付ける経験を棚卸しし、長所として簡潔にまとめ上げる作業」であると言えます。「自分の…

文系院生のための就活マニュアル:準備編②

3月1日までに、企業を分析するためのツールを身につけたら、就活の解禁とともに、実際に個別的な分析に移っていきましょう。主な作業としては次の2点があります。 説明会の参加・OB訪問 企業研究 主に説明会やOB訪問では主観的な印象を測るため、企業研究…

文系院生のための就活マニュアル:準備編①

まず、3月1日に就職活動が始まる前からできる準備について話します。誰にでもできる作業として具体的には次の3つが挙げられると思います。 ・読書 ・四季報による企業分析・筆記対策 順番に見ていきます。 読書 大前提として、個人が所属する学部で得られ…

文系院生のための就活マニュアル:スケジュール編

16卒の就職活動を取り巻く状況 本年度から就活が後ろ倒しになり、3月スタートになりました。面接は経団連の通告によれば8月以降のはずです。 私が学部生の時に就職活動をしたときは12月からエントリーが始まり、2月ことから個別説明会が開かれ、多くの企業が…

文系院生のための就活マニュアル:自己紹介編

文系院生の就職を取り巻く状況について述べた上で、私自身について軽く説明しておきます。 私は都内の某国公立大学の人文科学研究科修士課程に在籍する学生です。フランス文学専攻に在籍し、フランス現代思想を研究しています。 6月上旬に民間の就職活動を…

文系院生のための就活マニュアル

目次 総論編(本エントリ) 自己紹介編 スケジュール編 準備編① 準備編② 自己分析編① 自己分析編② 面接・GD編 結論・補遺編 はじめに 一般に、文系院生の就活は非常に厳しいと言われます。 昨今話題になっていますが、人文学に対する「非実学的で社会に出て…

就活

私は某国公立大学院の人文科学研究科修士2年次に在籍していますが、ここ最近ずっと就職活動を行っていました。 その結果、先日無事内定を頂いたので、今日からその体験をまとめようかなと思います。

ブログを書くことについて

かつてmixiというSNSが大流行した。当時高校生だった僕もよく日記を書いていた。 月日は流れ、mixiを今でもやっている、という同年代の人間はあまり知らないが、僕は昔と大して変わらないような文体でこうしてブログを書いている。ブログを書いている知り合…

礼節

僕は生まれてこの方一度も体育会系の団体に所属したことがない。にもかかわらず、割りと体育会系脳なところがあって、後輩に強制しないが、礼儀作法には気を使っているほうだと自負している(とはいえ、生来の気の利かなさが災いしてトータルではプラマイゼ…

LGBTに関する諸主張について

同性婚の次は近親婚?ドイツ政府の倫理委員会が兄妹婚の合法化に賛成 同性婚に引き続き近親婚の合法化運動もさかんに行われているらしい。 僕個人はLGBT含む性的マイノリティや恋愛の自由に関してかなりニュートラルな考えをキープしていると思っている。加…