Excès, et Marges.

「余白への書き込み」

三ヶ月でTOEICのスコアを100点アップして800点オーバーしたので勉強法をまとめてみる①

会社の英語教育でTOEICを受けました。とりあえず「3ヶ月で800点オーバー」を目標にし、無事達成したので勉強法・思ったことについて書こうかと思います。

結果は以下のとおりです。

 

4月:L340/R350 T690
7月:L395/R430 T825

 

800点オーバーのためにやるべきこと

 

1.目標を設定する

TOEICはあくまで試験ですので、試験対策を講じて一定の期間内に800点オーバーを狙うという前提で話を進めます。その際重要なのは、目標を明確に定めることです。1点でも高いスコアを狙いたいという考えで戦略をたてると、勉強しなければならない項目が無限に増えます。たとえば800点を狙うのであれば、800点前後のスコアをとるために必要最低限の勉強に集中すべきでしょう。

では800点をとるためには具体的にどのようにすればよいか。TOEICの問題数は200問ですので、単純計算で160問程度の正解が必要です。一般にTOEICのスコアはリスニングセクションの正答率が高くなる傾向にあるそうですが、大体800点前後からリスニングセクションとリーディングセクションの正答率は拮抗し始めます。そのため、リーディング80問、リスニング80問の正答率を目ざすことを目標に据えるのが正攻法ではないかと考えられます。

 

2.現状を分析する

次に、目標スコアと今の自分のスコアがどれくらい離れているかを分析します。そのため、TOEICの勉強をはじめるにあたってまずすべきは、公式のテストを一度受験する、もしくは模試を受けることです。

というのも、自分の英語能力がどのような傾向にあるかを知らなければ、何をどれだけ勉強しなければならないかもわかりません。よく「TOEIC800オーバーに必要な勉強時間」というようなエントリを見かけますが、たとえ現状が同じ600点であろうと、個人が英語学習に費やしてきた時間や勉強法によって得点の分布はさまざまですので、こういった数値はあくまで参考程度に留めることをおすすめします。なお、個人的に重要だと感じるのは単純な勉強時間の総数というよりもむしろどれだけコンスタントに勉強を積み重ねることができるかというところですので、30分でも良いので決まった時間を確保し愚直に継続するほうが能力の向上に繋がるのではないかなと思います。

例えば私の場合、4月に受けたTOEICのスコアが690点で、リスニング340点、リーディング350点でした*1

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上の図はTOEIC公式サイトで公表されているTOEICの平均点です。リスニングが平均点と大差ないにもかかわらずトータルで100点ほどアドバンテージがあるということは、英語能力がリーディングに偏っていることを意味しています*2。詳しくは後に書きますが、800点オーバーのために私はリスニングにある程度重点を置いた対策を行いました。

 

3.勉強計画をたてる

次に自分に合った勉強の計画をたてます。まずは、目標正答率のために何をどれだけ勉強するのかを考えます。

おおざっぱにいって、TOEICで650点程度を獲得できていない人はリスニングかリーディングのどちらかの基礎的な部分に問題がある可能性が高いです。

たとえばリーディングセクションで320点前後に達していない場合、おそらく高校レベルの文法・構文の理解、長文読解能力に問題がある可能性が高いので、高校で用いた文法書を使って復習をしたほうが良いでしょう(時間がなければ間違えた問題を中心に精読するなどでも良いと思います)。ですので、私の感覚では700点までは精読など、Part7の対策に充てることが望ましいのではないかと思います。

逆に私のように、700点以下の得点でありながらリスニングセクションの得点がリーディングセクションよりも低い場合、英語を英語として理解する、あるいは英語の発音を聞くことに耳が慣れていない可能性があります。その場合、まずは英語を聞くことを重視する必要があります。
こうした基礎的な勉強に半月から1ヶ月を割くことは無駄にはならないと私は考えます。というのも800点以上を目ざすのであれば、基礎的な文法事項や読解につまづいてはいられないですし、土台が固まっていないままに応用的な事項を勉強しても定着しないからです。

一方で、どちらかのセクションで基礎的な目標をクリアしている場合は、そのセクションではいかに点数を積み上げるかが問題になってきます。そのためには、各パートの正答率を見て、どのような問題に間違いが集中しているかを判断する必要があります。これはTOEICの公式スコアでは分からないので、どうしても模試を受ける必要があります。

なお、どちらも同程度に足りない場合、優先すべきはリーディングだと私は考えています。文法構造が理解できていないままにリスニングの対策を行っても結局は英語の内容を理解することができないためです。まずは時間をかけても良いので一文一文を精読できるようにしてから耳で聞くことに慣れていく、という順番が望ましいと思います。詳しくはシャドウイングの解説で書きます。

具体的に私が行った勉強の記録については次回に譲ります。

*1:TOEICは相対値によってスコアを算出しますので、回によって200点ほどのバラつきが出ます。しかしながら、800点代を超えたあたりから問題になるのはミスの数です(例えば満点をとるならどのような問題にしろパーフェクトに近い正答率が必要でしょう)ので、模試に関しては単純に一問5点換算で良いかと思います。

*2:私は大学受験に関しては私大専願だったので、英語の長文読解に関しては人並み以上に勉強していました。そのため基本的な構文理解には問題ありませんでした。逆にリスニングはほぼ全く対策しなかったため偏った英語力になっていました。また単純な文法の択一問題も苦手です。ちなみにその半年ほど前に受けた準一級はリーディング・ライティングで及第だったもののリスニングが壊滅的だったために不合格でした。